皆さんは英語をどのようにして学習していますか?
英会話スクール、留学、参考書を読んで独学など選択肢はたくさんあると思います。
では、その学習方法はどのようにして決めましたか?
その選択は正しかったといえますか?
こう聞かれると、しっかりと答えられる人はそう多くありません。
実は英語学習が長続きしない人というのは、
・なぜその学習方法が必要なのか?
・選んだ学習方法は正しかったのか?
ということをよく考えてない場合が少なくありません。
何かを始めるときには難しいことを考えずにとりあえずがむしゃらにやってみる、という姿勢も時には大切ですが、英語の勉強は何も考えずに始めてしまうと全く効果が上がらずに時間とお金の無駄になる可能性が高いです。
今回は理系出身の著者が、「理系的なロジカルシンキングで英語の勉強法を探す」方法を提案してみたいと思います。
自分にピッタリの勉強方法を見つけることによって、最小の労力で最大の効果を上げることが出来るかもしれません。
理系的な英語勉強方法探索のプロセス
仮説と検証という言葉を耳にしたことがあるかと思います。
理系の人はもちろん、そうでない方にももはやおなじみの考え方ですね。
理系の研究というのは、何かをするときに仮説を立てて、その仮説が正しいかどうかを検証する作業であると言えます。
一見小難しそうに聞こえるかもしれませんが、日常生活でもこの仮説と検証をうまく使って生活することができます。
簡単に言うと仮説とは"きっとこうだろう"と予想を立てる作業であり、検証とはその予想が実際に正しいかどうか確かめる作業です。
それでは英語の勉強法で例えてみましょう。
検証)英会話スクールに通いネイティブスピーカーの講師と会話をする
実にシンプルですね。
ではこの仮説と検証を繰り返す勉強方法で英語力が効率的にアップしていくかというと、実はいささか不十分です。
というのも、その選択が正しいかどうか判断する作業が欠けているからです。
では上記のプロセスに更にいくつかの要素を付け加えてみましょう。
まず、仮説に至るまでの経緯を考えます。
"きっとこうだ"、と決めるまでには"こうではないか?"があるはずです。
これを推測と呼びます。
また、"こうではないか?"と思うに至るまでには何らかの不具合を感じていたはずです。
これを課題と呼びます。
全ては課題を認識し整理する作業から始まります。
この作業に不備があるとその後の方向性も見誤ってしまうことに繋がります。
課題抽出のポイントは下記2つです。
②客観的に判断すること
慣れないうちは面倒に感じるかもしれませんが冷静に着実に進めましょう。
多少的外れでもよいので色々な案を出してみることが重要です。
第三者の意見も取り入れるとよいかもしれません。
課題が抽出できたら、次にその課題をクリアするためのプロセスを考えます。
それが推測になります。
ここでもできるだけ多くの案を出すことが重要となります。
推測が1つしかない場合は、それが思い込みになってしまっている可能性が高いからです。
ここまでまとめると課題抽出⇒推測⇒仮説⇒検証という流れになります。
ですがまだ未完成です。
この仮説、検証が正しかったかどうかの判断が足りないからです。
検証結果がどうであったか、そこからどのようなことが言えるかを考える。
それが考察になります。
ここで考察するということは課題を抽出することに他なりません。
すなわちまた次のプロセスへと移行することを意味しています。
これをフィードバックと呼びます。
このフィードバックができていない人、多いのではないでしょうか。
検証までは進めたものの、その結果を判断せずにだらだらと続けてしまう。
それでは期待した結果もなかなか得られないはずです。
フィードバックがきちんとできるかどうか、それが良い検証サイクルを生み出すことに繋がるのです。
フィードバックに求められるのは正確なタイミングで正確な判断をするということです。
そのためには検証を始める前に、この2つを決めておく必要があります。
検証により期待される結果、およびそれを判定するまでの期間を明確化しておきましょう。
正確すぎず緩すぎない、つまりある程度融通の利く条件を設定するのがコツです。
英語勉強法にあてはめた具体的なロジカルシンキング
ここまでのまとめると、課題抽出⇒推測⇒仮説⇒検証⇒考察・フィードバック(⇒推測に戻る)
ということになります。
なんだか抽象的でわかりにくいと思いますので、ここからは冒頭に挙げた英会話スクールに通う例について当てはめてみましょう。
推測)英語の上手な人と直接会話するとスピーキング力が向上しやすいのでは?
仮説)ネイティブスピーカーと直接会話すればスピーキング力が向上する
検証)英会話スクールに通いネイティブスピーカーの講師と会話をする
※指標
3か月後:言葉に詰まらず話せるようになっている
6か月後:TOEIC Speaking Score 20点アップ
結果、考察)言葉には詰まらなくなったがTOEIC Socreは20点アップまで到達せず、TOEIC Scoreの目標が高すぎた気がする
フィードバック)6か月を目処に継続してみる
上記はほんの一例ですが、実際は様々な案を出すようにしてみてください。
この方法で論理的に英語学習を進めていくと、ただなんとなくがむしゃらにやるよりも英語上達スピードが速くなります。
まとめ
今回は理系的ロジカルシンキングなどと仰々しい文言を並べてみましたが、実際はそこまで難しい話ではありません。
要はいろいろな考えを抽出し、きちんと結果を整理するということです。
特別意識しなくてもできている人はできているはずです。
英語学習はなかなか結果が出ずに挫折しやすいので、少しでも上達効率を上げる努力をすると、続けやすくなると思います。