新入生や新入社員にTOEIC受験を義務づける大学や会社が増えていますね。
TOEIC公開試験は年間10回開催されていて、試験と試験の間隔は1-2か月です。
つまり、次の試験を受けようと思ったらあと2か月(もしくは1か月)しかない!という状況が生まれるわけです。
特にTOEICを受けたことがない初心者の方は、そんな短期間で何を勉強していいのかわからない!と戸惑っている人も多いのではないでしょうか?
そこで、TOEIC初受験までにあと2ヶ月しかない!という初心者の方のために、2ヶ月という短期間でスコアを最大限に上げるために出来る勉強法について、私の経験を踏まえて解説していきたいと思います。
この記事を書いたのは?
上智大学文学部英文学科卒。大手企業でOLをした後、小学生から高校生までが通う英語教室の先生に転職。出産を機に先生の仕事を離れ、現在は子育てをしながら英語コラムを執筆中。英検1級、TOEIC940点。
目次
対策なしでTOEICを初受験するとどうなる!?
2か月の勉強法について話す前に、私がTOEICを初受験した時の話をちょっとさせてください。
私が初めてTOEICを受験したのは大学1年生の時でした。
大学側の方針で、新入生は全員受験することが義務付けられていたんです。
当時、私は中・高と英語では常にトップの成績をおさめており、また英検2級も取得していたため英語にはかなり自信がありました。
TOEICは受験したことがありませんでしたが、「TOEICなんて余裕!」と高を括り、全く対策をせずに初めてのTOEICに臨みました。
TOEIC初受験まで2ヶ月ほどありましたが、完全になめていた私はTOEICとはどんな試験であるか、それすらも調べずに試験を受けたのです。
結果は惨敗でした...。
確かスコアは420くらいだったと思います。(ちなみにTOEICの大学1年生平均点は420点程度と言われています。)
このスコアを受け取った時にかなりショックを受けたのですが、試験を受けている最中からある程度「これはマズイ...」と感じていました。
試験終了後は頭を抱えて、「やってしまった...。」状態。
なんせ初めてのTOEIC。
全然時間が足りないのです!!
TOEICを受験したことがある方ならご存知の通り、TOEIC最大の特徴は問題量が多いことなんです。
TOEICは
- リスニング45分間で100問
- リーディング75分間で100問
合計で2時間の長丁場。
英語力がある人でも何の対策もせずにTOEICを受験すると、悲惨な結果に終わる可能性が高いです!
でも逆に言えば、初心者でも試験対策を行えば必ずスコアを上げることが出来ます。
TOEIC初受験!初心者が2ヶ月で最大限にスコアを上げる方法
さて前置きが長くなってしまいましたが、ここからはTOEIC初心者向けの2か月勉強法にフォーカスしたいと思います。
TOEICは990点が満点です。英語初心者〜上級者までが同じテスト問題を解きます。
そういった特性上、TOEICの問題にはすごく簡単なものから超難題までが含まれています。
初心者は「超難題の問題は解けなくて当たり前!」と割り切り、自分が解ける問題を確実に正解させるようにしましょう。
TOEIC初心者が最初に行うべきことは自分のレベルを知り、目標スコアを決めることです。
自分のレベルを知る方法はTOEIC公式問題集を買ってきて解いてみるという方法もありますが、アルクの英語レベル診断テストだと無料で簡単にレベル判定ができるのでがおすすめです。
自分のレベルがだいたいどれくらいか分かったら、次に目標スコアを設定します。
分かりやすくするため英検と比較してみたいと思います。
英検 | TOEICスコア |
英検1級 | TOEIC 955 |
英検準1級 | TOEIC 713 |
英検2級 | TOEIC 527 |
英検準2級 | TOEIC 402 |
英検3級 | TOEIC 377 |
英検4級 | TOEIC 343 |
※TOEIC受験者全体の平均点は毎回500点の後半です。
※大学新入生の平均は400前後と言われています。
これらを参考に目標スコアを設定してくださいね。
英語は全然自信がない!という人は500点を目標に勉強を始めればいいのではないかと思います。
英語の学習に力を入れているけどTOEICの受験自体は初めて!という方は700点を目標にするとちょうどいいと思います。
本屋さんに行くとTOEICは目標スコア別に対策本がたくさん出ています。
例
・TOEIC500 リーディング対策
・TOEIC800 リスニング対策
目標スコアの対策本を解くことが得点を上げることに直結します。
特に単語帳は目標スコアのものを購入して徹底的に覚えましょう。
頑張れば1番点が取りやすいのが語彙問題です。
初心者におすすめの2か月TOEIC勉強法とおすすめ教材
目標スコアが決まったところで、具体的にTOEICまで2ヶ月間のおすすめスケジュールをご紹介します。
はじめの1ヶ月
TOEIC目標スコアの問題集で英語の基礎体力を養成します。
一般的にTOEIC対策の教材はリスニング・語彙&文法・長文読解・模擬試験タイプに分かれています。
模擬試験タイプは本番と同じ形式ですべてのセクションを網羅している問題集ですが、はじめの1ヶ月は模擬試験タイプには手を出さず、項目別に勉強を進めます。
模擬試験タイプの問題集を最初にやらないほうがいいのは、英語の基礎力がないと復習効率が悪いからです。
模試タイプの教材は問題を解いた後、間違えた個所、不安な個所を見直して復習することで実力がアップします。
ところが英語の基礎力がないと、そもそも見直しが復習になりません。
リスニング・語彙&文法・長文読解どこから手を付けていいかわからない人は、語彙・文法問題から始めましょう。
というのも、語彙・文法問題は点数が取りやすく、また語彙増えたり文法がわかってくると他のセクションにも役立つからです。
2ヶ月目
1ヶ月かけて基礎体力をつけた後は、模擬試験タイプの問題集を解きます。
模試タイプのTOEIC教材で必ず購入したいおすすめが、TOEICを主宰している国際ビジネスコミュニケーション協会が出版するTOEIC公式問題集です。
公式問題集は、本番さながらの試験が2回分収録されています。
TOEICスコアがアップする公式問題集の使い方のコツは、出来るだけ本番に近い形で解くことです。
先ほども書きましたが、TOEICは問題数が多く、問題を解く時間配分がスコアアップに直結します。
リスニングはこちらのペースに関係なく勝手に問題が進んでいきますが、リーディング問題はどの問題にどれくらい時間をかけるか時間感覚を身につけておくことも大切な戦略です。
ですので、公式問題集を解くときは2時間きっちり時間を測って、ペース配分を考えながら1回分を最後まで一気に解きます。
練習とはいえ、2時間は精神的にも疲れます。本番でも2時間諦めずに最後まで取り組む精神力も養っておきたいものです。
本番と同じ形式の模試を解くことで、戦略的にTOEICで高得点を狙うコツをつかんでいくといいと思います。
解き終わったら間違った箇所、不安な個所を見直しながら復習していきましょう。
初心者の方は公式問題集2回分を1か月かけて隅から隅まで勉強すれば、目標点を取れると思います。
TOEIC初心者の2ヶ月勉強法・まとめ
いかがでしたか?
自分のレベルを知り目標スコアを設定してから勉強を進めることでTOEIC初心者でも確実に点を取ることが出来ます。
初心者が点を上げるには目標スコア用のセクション別問題集と、模擬試験タイプの問題集が必須アイテムです。
この記事を書いたのは?
上智大学文学部英文学科卒。大手企業でOLをした後、小学生から高校生までが通う英語教室の先生に転職。出産を機に先生の仕事を離れ、現在は子育てをしながら英語コラムを執筆中。英検1級、TOEIC940点。